症例
股関節脱臼 大腿骨頭骨頚切除手術
心臓病 僧帽弁閉鎖不全 肺水腫
こちらは9歳のマルチーズの女の子です。 「昨日から食欲がなく、今朝から呼吸が荒く、動かない」とのことで来院されました。
来院時は呼吸が荒く、元気もなく、聴診で心臓に雑音があり、呼吸音も異常がありました。 僧帽弁閉鎖不全症による心原性肺水腫を疑い、酸素吸入を行い、落ち着いたところで血液検査、超音波検査、レントゲン検査を実施しました。 結果は肺水腫でした。
そこで酸素室での入院治療としました。 一時は非常に危険な症状でしたが、なんとか治療に反応してくれて、症状が落ち着いたところで無事退院になりました。 退院後は内服薬による治療で良好な経過をたどっています。
《内服薬》 ACEI ピモベンダン トラセミド スピロノラクトン
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レントゲン検査 (初診時) |
左のレントゲン検査を拡大 心臓の後ろが白く曇っています(肺水腫) 心臓のサイズも肥大化しています。 |
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治療後のレントゲン検査
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左のレントゲン検査を拡大 心臓の後ろの白く曇った所がなくなりました 肥大化してた心臓のサイズも小さくなりました |
呼吸困難の猫ちゃん 縦隔リンパ腫 抗がん剤治療
腫瘍の治療は、手術で切除する腫瘍、抗がん剤治療適用の腫瘍、放射線治療が必要な腫瘍など、腫瘍の種類によって異なります。
腫瘍の種類によっては副作用がきついわりに、効果が弱く飼い主様も動物たちもしんどい場合あります。
当院では、動物の負担を最優先に考え、いくつかの治療を提示して、飼い主様と一緒に相談しながらその子にあった最善の治療を決めています。
今回はリンパ腫は抗がん剤治療が非常によく効いてくれる腫瘍ですので、相談して抗がん剤治療を実施しました。来院時には非常に危険な状態でしたが、幸いにも抗がん剤がよく効いてくれて、抗がん剤治療後数日で元気になってくれて、本当によかったです。
椎間板ヘルニア
※3月29日金曜は臨時休診日です。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いいたします
9歳のMダックスの女の子です。 前日は歩き方がフラフラしていたが、本日からほとんど歩かず、後ろ足を引きずっているとのことで来院されました。 両側の後ろ足が麻痺を起こしており力が入らず、腰も痛そうでつらそうでした。 身体検査、神経学的検査、レントゲン検査から椎間板ヘルニアによる麻痺を疑い、皮下注射および入院によるケージレストを実施しました。 |
両側の後ろ足麻痺の様子 ※写真はこの子ではありません。 |
このこは重症と言われるグループⅣaでした。
翌日、幸いにも症状は少し改善し、腰痛は軽減、機嫌よく少し尾を振れるまで回復しましたが、両側後ろ足の麻痺の改善が認められなかったため、CT検査を実施しました。
CT検査の結果、第二〜第三腰椎右側からの椎間板ヘルニアハンセン1型と診断されました。
↑ 横向きのCT L2-L3 下から椎間板ヘルニアによる圧迫があります
上から見たCT → 右側(写真では左側)からの椎間板ヘルニアによる圧迫があります |
手術後2日目
そこで翌日に椎間板ヘルニアの手術を実施しました。
経過は順調で手術翌日には立てるようになりました。
手術後6日目 全く力が入らなかった両足もしっかり立ち上がれるようになりました。
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手術後14日
手術の抜糸を行いました。少しふらつきはありますが、しっかり歩けるまでに改善しました。
その後リハビリの通院を続けてもらっていますが、日に日によくなっています。
皮膚病 甲状腺機能低下症 アレルギー
こちらは10歳の柴犬の男の子です。
2年以上前から皮膚病があり、近くの病院で治療していたが、少しづつ進行して全身脱毛になってしまったとのことで来院されました。
皮膚検査と甲状腺ホルモン検査、アレルギー検査(IgE)を実施させていただき、甲状腺低下症、アレルギー(ハウスダスト、雑草(カモガヤ、ハルガヤ、オオアワガエリ、ホソムギ))と診断しました。
治療開始日の様子 全身の脱毛と皮膚の肥厚もひどいです。強い痒みもあり眠れないくらいでした。特に胸から前足のあたりは、まるで像の皮膚のようにあれていました。 外耳炎もひどく、耳の中で化膿していました。
わんちゃん自身も痛いらしく、元気も低下していました。 |
甲状腺ホルモンのお薬と、抗生剤、抗炎症薬、抗真菌剤の内服薬で治療を開始しました。
前十字靭帯断裂(膝蓋骨内法脱臼)
こちらは6歳のチワワの女の子です。 『ソファーから飛び降りてびっこ引いてる』との主訴で来院されました。 触診とレントゲン検査を実施したところ、膝の前十時靭帯断裂と膝蓋骨内法脱臼と診断しました。 ※膝蓋骨内法脱臼があると、日頃から負担がかかっているため、併発症として前十字靭帯断裂を起こします。
手術を実施し、術後は経過良好、抜糸も終わり、びっこもほとんど引いてないそうです。
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ウサギさん 避妊手術
こちらは生後8ヶ月のウサギちゃんです。 避妊手術を行いました。術後も経過は良好で、先日無事、抜糸を行いました。とっても元気で良かったですね!!
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ハリネズミちゃん 皮膚のダニ感染
脾臓腫瘍と子宮蓄膿症併発 ヨークシャテリアちゃん
こちらはヨークシャテリアの女の子です。 数年前に保護された子で、年齢は不詳です。
「昨夜から下痢・嘔吐をして、元気が全くない」とのことで来院されました。 診察時、ぐったりしていて、診察台の上で横たわったまま動きませんでした。かなり重傷でした。
触診検査、血液検査、レントゲン検査、エコー検査を実施した結果、以下の4つが原因でしんどくなっていることがわかりました。 ①お腹の中に腫瘍がある ②子宮の炎症があり腫れている ③貧血 貧血の数値:Ht 19.4%(正常は35〜45%) ※正常の半分くらいしかありません ④血小板減少(出血を止める細胞が少ない)血小板5千/μl(正常は20万以上)
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退院後順調に回復し、抜糸を行った時の様子です。 自分で歩き回り、よく食べてとっても元気になりました。初来院時は、立つこともできず横たわり、意識ももうろうとしていました |
そこで、まず輸血を行い、貧血と血小板減少症を治療しました。その後点滴も行い可能な範囲で体調を整えた後に、お腹の腫瘍摘出+子宮摘出手術を実施することになりました。 手術は無事成功し、お腹の腫瘍は『脾臓の腫瘍(平滑筋肉腫)』、子宮の拡張は『子宮蓄膿症』でした。
手術後の入院中にさらに2度輸血し、元気になって無事に退院しました。その後の経過は順調で、先日抜糸も行いました。
いろいろ大変でしたが、元気になっ良かったですね!!
輸血のドナー犬を募集中です!! 病気の動物たちの中には輸血することで助けられる命もあります。当院では看板犬ぽんずや、スタッフの愛犬・愛猫たちに協力してもらっています。しかしそれでも足りない時には、輸血ドナー登録頂いている動物や、患者様自身のお知り合いの動物たちにも助けて頂いております。
当院では輸血ドナーになっていただける方を随時募集しています。 ご興味のある方は当院スタッフまでお問い合わせ下さい。 |
◯で囲んだところが首です。内出血しています。 血小板減少が起きると皮膚の下で内出血することがあります。 原因不明の内出血は要注意です
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